前回の投稿までで、就職して以来ずっと携わって来たITの現場を離れ、PMO(Project Management Office)の部長となるところまでを書きました。今までいろいろあったけど、これでいい加減、落ち着いたサラリーマンライフを送る事が出来るかね・・・などと思っていましたが、世間はそんなに甘くはありませんでした。
PMO部門が立ち上がってから、業務プロセスや承認フローを設計しつつ、平行して進めていた諸規程の整備も概ねめどがつき、PDCAサイクルが1回転してほっとした少し後くらいに、リーマンショックが発生しました。
その1年前くらいからサブプライムローンの破綻懸念に関する報道がされていましたが、直接仕事への影響が及ぶ訳でもなく、対岸の火事状態でした。しかし、さすがにリーマン・ブラザーズが飛びましたとなった後は、その影響で痛手を被ったお客様の取引が細り出し、じわりじわりと業績が下降し始めました。
それまでの会社運営はこの回にも書いたようにユルユルで、無駄なお金も沢山使っていたため、まずコスト削減から着手し、サーバのダウンサイジングや保守の見直し等を進め、かなりの効果を上げました。しかし業績の下落はそれを上回り、止むなく人員の削減に着手する旨、会社からアナウンスされたのでした。
削減計画は、当初部長以上に目標値が周知され、その後企画部門が「早期退職金上乗せ」+「専門業者による転職活動支援」をセットにした希望退職制度のスキームを作成し、目標設定後半年後に全社に展開されました。
このスキーム、表向きにはあくまで退職を希望する者のみに適用され、希望するか否かを所属部署の本部長との面談で伝える事と周知されました。しかし実際には、本部長があらかじめ「残ってほしい人」と「残ってほしくない人」のリストを作成し、「残ってほしくない人」には、対象者が「希望する」まで面接を何度でも繰り返すという、なかなかエグイ手法がとられました。
リストは本部長以外には公開ませんでしたが、自分の部署にも「残ってほしくない人」のリストに乗っかっている人がいるんだろうな・・・と思っていたら、案の定、50代と20代の2名の部員が対象者として浮上したのでした。
というのも、自分の部署は出来たばかりで、既存の部署から人を出してもらって作られたのですが、中には移動を快く思わない人員もおり、直近の人事考課の際に「再び部署移動してもらった方が、本人にとっても部署にとってもお互いに幸せだと思われる」と評価をした人たちがいた為でした。
この2名からは何度か「やり玉にあげられている」旨の相談を受けましたが、そもそも今回のスキームではライン部長に何の権限もなく、下手に同情してあれこれ言ってもお互いの為にならんと考え、話を聞くだけに留め、それ以上のアクションは取らず様子を見ていました。
すると、本部長より「早期退職に応じないのであれば、転勤を伴う人事移動をする」旨の最後通告がされたようで、最終的には20代の対象者は転職、50代の対象者は転勤するも、半年も経たないうちに家族から転勤先の土地になじめないと言われ、早期退職金の上乗せも貰えずに退職して行きました。
このような形で、会社全体としては30%弱の人員が削減されたのでした。
自分を含む残った人員と言えば、一人当たりの業務量の増加・管理職以上の給与カット(最大5%)・ボーナス削減(前年度実績の半分程度)と、退職勧告よりマシとはいえ、それまでに比べれば厳しい環境での仕事を強いられる事になったのでした。そしてここまでがんばって、ようやく会社として収支とんとんか、若干利益が出るところまでに至ったのでした。
しかし、リーマンショックをきっかけに、ここまでビジネスが細ってしまった事を考えると、これから起きるであろう欧州危機や、中国のバブル崩壊の影響が今の会社にどのような影響を及ぼすか想像もつきません。一つだけ言える事は、これらの出来事が本当に起れば会社として無傷では済まず、おそらくは今以上のリストラクチャリングを強いられる事となり、事業縮小や合併も視野に入ってくるものと思われます。下手をすると、自分が所属するシステム子会社ごと吹っ飛ぶ可能性も否定出来ません。
今所属している会社では、まだまだ自分が会社に貢献出来ると思うところが多々あり、今のところ自ら離職する事は考えていませんが、合併や倒産等で働くフィールドごと消えてなくなるような事態が起きたときに逃げ場がないと、それこそ会社と心中※しなければならなくなってしまうため、万が一の時の保険として、転職活動をはじめる事にしました。
※もう家族持ちなので、今後こんな事やあんな事があると、自分だけではなく家族ごと路頭に迷ってしまうのです。
転職の旬はとうに過ぎていますが、今まで積み上げて来た自分の仕事にどの程度の価値があるのか、そもそも全く話にならないのか等、仕事が落ち着く予定の年明けからゆっくり動き始めようと思います。
手始めに、リクナビNEXTに登録してあるレジュメの更新から着手し、LinkedIn等の新しいツールも試してみようと思います。その結果は、このBlogにも記録して行きます。
PMO部門が立ち上がってから、業務プロセスや承認フローを設計しつつ、平行して進めていた諸規程の整備も概ねめどがつき、PDCAサイクルが1回転してほっとした少し後くらいに、リーマンショックが発生しました。
その1年前くらいからサブプライムローンの破綻懸念に関する報道がされていましたが、直接仕事への影響が及ぶ訳でもなく、対岸の火事状態でした。しかし、さすがにリーマン・ブラザーズが飛びましたとなった後は、その影響で痛手を被ったお客様の取引が細り出し、じわりじわりと業績が下降し始めました。
それまでの会社運営はこの回にも書いたようにユルユルで、無駄なお金も沢山使っていたため、まずコスト削減から着手し、サーバのダウンサイジングや保守の見直し等を進め、かなりの効果を上げました。しかし業績の下落はそれを上回り、止むなく人員の削減に着手する旨、会社からアナウンスされたのでした。
削減計画は、当初部長以上に目標値が周知され、その後企画部門が「早期退職金上乗せ」+「専門業者による転職活動支援」をセットにした希望退職制度のスキームを作成し、目標設定後半年後に全社に展開されました。
このスキーム、表向きにはあくまで退職を希望する者のみに適用され、希望するか否かを所属部署の本部長との面談で伝える事と周知されました。しかし実際には、本部長があらかじめ「残ってほしい人」と「残ってほしくない人」のリストを作成し、「残ってほしくない人」には、対象者が「希望する」まで面接を何度でも繰り返すという、なかなかエグイ手法がとられました。
リストは本部長以外には公開ませんでしたが、自分の部署にも「残ってほしくない人」のリストに乗っかっている人がいるんだろうな・・・と思っていたら、案の定、50代と20代の2名の部員が対象者として浮上したのでした。
というのも、自分の部署は出来たばかりで、既存の部署から人を出してもらって作られたのですが、中には移動を快く思わない人員もおり、直近の人事考課の際に「再び部署移動してもらった方が、本人にとっても部署にとってもお互いに幸せだと思われる」と評価をした人たちがいた為でした。
この2名からは何度か「やり玉にあげられている」旨の相談を受けましたが、そもそも今回のスキームではライン部長に何の権限もなく、下手に同情してあれこれ言ってもお互いの為にならんと考え、話を聞くだけに留め、それ以上のアクションは取らず様子を見ていました。
すると、本部長より「早期退職に応じないのであれば、転勤を伴う人事移動をする」旨の最後通告がされたようで、最終的には20代の対象者は転職、50代の対象者は転勤するも、半年も経たないうちに家族から転勤先の土地になじめないと言われ、早期退職金の上乗せも貰えずに退職して行きました。
このような形で、会社全体としては30%弱の人員が削減されたのでした。
自分を含む残った人員と言えば、一人当たりの業務量の増加・管理職以上の給与カット(最大5%)・ボーナス削減(前年度実績の半分程度)と、退職勧告よりマシとはいえ、それまでに比べれば厳しい環境での仕事を強いられる事になったのでした。そしてここまでがんばって、ようやく会社として収支とんとんか、若干利益が出るところまでに至ったのでした。
しかし、リーマンショックをきっかけに、ここまでビジネスが細ってしまった事を考えると、これから起きるであろう欧州危機や、中国のバブル崩壊の影響が今の会社にどのような影響を及ぼすか想像もつきません。一つだけ言える事は、これらの出来事が本当に起れば会社として無傷では済まず、おそらくは今以上のリストラクチャリングを強いられる事となり、事業縮小や合併も視野に入ってくるものと思われます。下手をすると、自分が所属するシステム子会社ごと吹っ飛ぶ可能性も否定出来ません。
今所属している会社では、まだまだ自分が会社に貢献出来ると思うところが多々あり、今のところ自ら離職する事は考えていませんが、合併や倒産等で働くフィールドごと消えてなくなるような事態が起きたときに逃げ場がないと、それこそ会社と心中※しなければならなくなってしまうため、万が一の時の保険として、転職活動をはじめる事にしました。
※もう家族持ちなので、今後こんな事やあんな事があると、自分だけではなく家族ごと路頭に迷ってしまうのです。
転職の旬はとうに過ぎていますが、今まで積み上げて来た自分の仕事にどの程度の価値があるのか、そもそも全く話にならないのか等、仕事が落ち着く予定の年明けからゆっくり動き始めようと思います。
手始めに、リクナビNEXTに登録してあるレジュメの更新から着手し、LinkedIn等の新しいツールも試してみようと思います。その結果は、このBlogにも記録して行きます。