PCインストラクターのお仕事 【その2】新人教育

8086CPUの研修からスタートしたPCインストラクターのお仕事は、その後自分も仕事に慣れてくるに連れ軌道に乗り、担当する研修も8086CPUからi486、そして未だにブランド名として生き残っているPentiumプロセッサのアーキテクチャと、時間の経過に連れてどんどん増えて行きました。変わり種としてi860i960なんていういにしえのRISCプロセッサの研修も一時期担当していました。

当時の自分はというと、ゲーム会社で勤めて以来、CPUのアーキテクチャやアセンブラが面白く感じているところで、担当する研修を増やすためとはいえ、社員でも無く、かつ給料も貰いつつ、勉強させてもらって、こんなに良い職場はないよな位に感じており、結果この職場には5年近くお世話になるのでした。

そんな感じでPCインストラクターの仕事を順調にこなしていたある日、「確か職務経歴にC言語やってたって書いてあったよね。C言語とアセンブラの講義、社内の新人向け研修としてやってみない?」との依頼に講義をしたところ、何故か評判が良かったとの事で、派遣先の会社以外の新人研修も引き合いがあるので、お前やってみろというではありませんか!
しかも引き合いがあるという会社が、「ビッグ・ブルー」と呼ばれる世界的企業にはじまり、レーザープリンタでシェアトップのあんな会社、最近大型合併をした家電業界シェアトップのこんな会社、東京証券取引所のシステムリプレイスに絡んで良くも悪くも話題になったそんな会社までと、何とも蒼々たる顔ぶれでした。

いや自分派遣ですから社外の新人の方に講義など滅相も無いですよホントとやんわり拒絶してみたものの、「お前うちの新人研修やったのに、他の会社は「滅相も無い」って、うちの新人はアホとでも言いたいの?」とさっくり地雷を踏み抜いたことで、見事に翌日から「インテルワークショップ」兼「新人研修担当」となり、何故か自分名義で派遣先の会社の名刺を持たされ、毎年上半期は引き合いのあった企業の全国に散らばる研修所に行脚することとなったのでした。
※実は派遣先の会社には、Cアセンブラの両方を一人で教えられる人がいなかったようで、一人で両方こなすと営業的においしかったらしいです・・・

そんななか、一番印象に残っているのはビッグブルーな企業で、社食が一番うまかったとか、ビル内の通路のど真ん中に茶室みたいなスペースがありお前らホントにこんな場所で茶すするんですかと心の中で突っ込みを入れていた、等のくだらない話はおいといて、受講者となる新人の雰囲気が他と比べ見るからに頭良さそうな雰囲気を醸し出していた事でした。

中にはどう見ても当時の自分より年上に見える受講者がゴロゴロしており、休憩の際に主催者に話を聞いてみると、Ph.D取得者も多数参加しているというではありませんか(!)
そんなカシコイ人たち相手に低学歴の自分が講義をするというシチュエーション自体が、これ何の罰ゲームですか状態であり、鋭い質問にチビリそうになりながら、満身創痍で講義を進めていたのでした(涙)。


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