新しい職場は楽だった。が...

今回の転職は、勤務先までの通勤時間は前職の半分程度、ポジションはマネージャからシニアマネージャへ、また年収も1割以上Upと、条件面では「大成功」といえるものでした。
しかし何より、転職先では24時間態勢でシステムの稼働監視を担当している要員がおり、休日夜間に自分が体を張って大から小までの障害対応をしなくても良い環境に移れる事で、これまでにないくらい精神的に解放された気持ちになれたことが、一番の収穫のでした。

しかし、そうは言っても金融系だから甘くはないだろうと構えていたところ、入社してみたら見事に肩すかしを喰らいました。
第一印象は、とにかくほったらかしで無責任。

自分はインフラの企画/構築〜運用がメインとなる部署に配属となり、仕事内容はほぼ前職と変わりがなかった事から、前職の経験とドキュメントを追っかけることで転職先の環境や個別業務にキャッチアップする事が出来ました。しかし、経験が浅い人間が中途で入って来たら、業務習得までの道程はさぞ辛かろうと思われるような状態でした。

また、前の会社では社長が全体の権限を以て会社を引っ張って行くような文化でしたが、今度の会社は営業部門と管理部門の取締役が仲違いをしており、そのせいで会社全体としてどこに向かっているかいまいちクリアにならず、部門単位で好き勝手な事をバラバラにやっているというのが実態でした。

それでもネット金融業界自体ピーク時の勢いが鈍りつつあるとはいえ、そんな統制でも会社としては儲かっていた為、改善の機運もなく、ある出来事が起こるまでは、だらだらと会社は運営されていたのでした。

最初のうちは「こりゃ楽でいいわ」と思っていたものの、転職後月日が流れ、個別の業務に関わりを深めて行くうちに、転職前の職場での業務遂行に対するレベル感(時間軸、品質の両方)との余りのギャップに辟易とする事の方が多くなっていきました。
そうは言っても自分一人が「もうコップに半分しか水がないからヤバい」と叫んだところで、元からいる社員大勢に「まだ半分も水があるから大丈夫だろ騒ぐなカス」と言われれば自分の話が通るわけもなく、しばらくの間は「郷に入れば郷に従え」という言葉通り、これはどうしても頭が悪すぎてダメだろ的な事案以外は極力スルーし、様子を見る事にしました。

しかしながら、システム障害が発生した際に、この職場の社員は右往左往の上、しまいには中途半端な状態でプロダクトのベンダー側に責任をおっかぶせて目をつぶるような事をしでかしそうになったりするのを目にして、その内容が自分には解法も概ね想像がつくような事象であったりすると、さすがに静観する事が出来ませんでした。

で、元からいる社員のプライドを傷つけないよう、極力控えめにアドバイス等の茶々を入れ、何とか全うな再発防止策を立てるまでの筋書きを作ってあげる、という事を繰り返して行くうちに、困ったときに相談をしてくれるようになり、これに伴って自分からの発言も少しずつではありますが、受け入れてもらえるような空気が生まれてきました。

そんなときに、その後の会社が一変するような事態が発生しました。転職先の会社に、当局からの臨店検査が入ったのです。

臨店検査というと、従来は金融機関としてお客様からお金を預かる上で、法を遵守しつつ適切に業務が進められているかを点検する為に、こちらのサイトに実録のお話が書かれているように、主に営業や事務サイドを対象にする事が殆どだと思っていました。転職前の職場でも、検査官から「全顧客の取引履歴を複数年にわたって提出しろよ今直ぐに」だとか「預かり資産と取引高が多い顧客のTop3000を月次で集計の上複数年にわたって提出しろよ今直ぐに」みたいなリクエストを受け、社内の事務局担当から泣きつかれて1週間ほどまともに睡眠時間を取る事が出来なかった事がありました。

しかし今回は、上記のような事務方が対象ではなく、もろにシステムの開発・運用態勢の検査を目的としていることを検査官から告げられたのでした。

今回転職した会社は、それまでお客様サービスに影響が及ぶシステム障害を何度か発生させており、当局へ定期的に再発防止策等の進捗を報告しなければならない事案がいくつかあったのですが、どれも進捗が芳しくなかった為、おそらくそれが臨店検査のきっかけになったのでしょう。

そして自分はこの件をきっかけに、現場から一歩離れた新設部署に配属される事になり、仕事内容もそれまでと一変する事になるのでした。

次の投稿では、臨店検査での出来事と、異動先となった新設部署での仕事について書こうと思います。

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