今回の投稿は「今時の転職の厳しい現実を知る」で予告した、ネット上で見つけた今後の転職市場の先行きに関する公開資料を元ネタに、3年後の転職市場について考えてみたいと思います。
公開されていた元ネタはこちら↓
人材マーケット予測2015:ワークス研究所

http://www.works-i.com/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=496&item_no=1&page_id=17&block_id=302
※このページに張り付いているPDFファイルがレポート本体になります。
レポートの内容ですが、人口減や産業構造の変化から今後どのように雇用状況が変化するのかを52ページに渡ってきめ細やかに分析しています。レポートの構成も一般の社会人が読むことを想定しているのか、章ごとに想定される未来に基づくショートストーリが書かれていたり、また主なグラフ等がインフォグラフィックで表現されていたりと読み易さに配慮されていることが分かります。
将来の非正規社員の比率予想など、数値としてはいささか極端な記載も有りはするものの、レポートが想定する未来の傾向は、個人的には割と当たっていると思われるのです。
では、レポートの中から、これから3年後となる「2015年のシナリオ」を抜粋し、現状と比較してみましょう。
しかしながら、ハズレと評した予想はいずれも「転職者数が増加する」想定で記載されており、リーマンショックなどを経て景気がここまで持ち崩さなかったら、もうちょっとマシだったかもしれません。これ、レポート書いたリクルート自体もキッツイ状況ですね。彼らは転職に関わるビジネスが基幹業務に含まれている訳ですから。
一方で、雇用の非正規化の進行や、サービス業以外の分野における雇用の衰退は見事に当たっています。
公開されていた元ネタはこちら↓
人材マーケット予測2015:ワークス研究所
http://www.works-i.com/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=496&item_no=1&page_id=17&block_id=302
※このページに張り付いているPDFファイルがレポート本体になります。
レポートの内容ですが、人口減や産業構造の変化から今後どのように雇用状況が変化するのかを52ページに渡ってきめ細やかに分析しています。レポートの構成も一般の社会人が読むことを想定しているのか、章ごとに想定される未来に基づくショートストーリが書かれていたり、また主なグラフ等がインフォグラフィックで表現されていたりと読み易さに配慮されていることが分かります。
■現在の雇用状況は7年前から予想されていた?!
おどろくべきは、このレポートが作成されたのが12年前の2005年であることです。将来の非正規社員の比率予想など、数値としてはいささか極端な記載も有りはするものの、レポートが想定する未来の傾向は、個人的には割と当たっていると思われるのです。
では、レポートの中から、これから3年後となる「2015年のシナリオ」を抜粋し、現状と比較してみましょう。
- 「正社員時代」は、2010年までに終焉する。
→ さすがに正社員率が5割を切るところまでは進んでいませんが、非正規社員は年々増加傾向にあります。
参考情報:
派遣以外は増加中…非正規社員の現状をグラフ化してみる(2011年版):garbagenews.com - ますます進むサービスシフト。需給のミスマッチは解消しない。
→ こちらも上記と同様に記載通りの傾向にあります。
参考情報:
8月の時点で正社員労働力は均等、パートタイムは不足気味(2010年8月):garbagenews.com - 人材流動化は、全年齢にわたって進行する。
→ こちらは残念ながらはずれ。
参考情報:
今時の転職の厳しい現実を知る - 小売・サービスへの転職が7割を占める。
→ こちらも記載通りの傾向にありますね。
参考情報:
8月の時点で正社員労働力は均等、パートタイムは不足気味(2010年8月):garbagenews.com - 若手正社員は希少価値。優秀な大卒の争奪戦が熾裂化する。
→ これは前半ははずれ、後半は当たりといったところでしょうか。
参考情報:
派遣以外は増加中…非正規社員の現状をグラフ化してみる(2011年版):garbagenews.com - フリーターは減少しない。変質しながら増え続ける。
→ アルバイトを含む非正規社員は年々増加傾向にあります。
参考情報:
去年よりはやや改善…大学生の9月末時点での就職内定率は59.9%・前年比2.3ポイントのプラス :garbagenews.com - 「転職35歳限界説」は、瓦解する。
→ こちらも残念ながらはずれ。景気の悪化に伴い、冒険する人が減っているのではないかと。
参考情報:
今時の転職の厳しい現実を知る - 「バブル入社世代」「団塊ジュニア」の民族大移動が起こる。
→ こちらも現段階でははずれ。正直、あと3年でレポートに記載された様に人材の流動化が進むとは思えず。
参考情報:
今時の転職の厳しい現実を知る - Silver Ageは、どの職場、どの職種でも増大し、活躍する。
→ 先行き不安からそのように希望する高齢者は増加傾向にあるものの、実際に就業出来るかどうかはまた別の話ですね。
参考情報:
高齢者の仕事事情をグラフ化してみる(高齢社会白書(2011年版)):garbagenews.com - 中高年インディペンデント・コントラクターが急増する。
→ 中高年かどうかは別として、企業に所属せずに仕事をするという意味では、ここ最近ネット界隈を賑わしている、いわゆるノマドワーカーに近いものを感じます。現時点では賛否両論のようですが、もし今後このような働き方が定着するのであれば、当たりということになるのでしょう。
■雇用の非正規化の進行は、7年前から予想された未来
ということで、ざっくり見ると半分アタリ、半分ハズレでしょうか。いささか掘り込みが浅いのですが、感覚的にはこんな感じかと。しかしながら、ハズレと評した予想はいずれも「転職者数が増加する」想定で記載されており、リーマンショックなどを経て景気がここまで持ち崩さなかったら、もうちょっとマシだったかもしれません。これ、レポート書いたリクルート自体もキッツイ状況ですね。彼らは転職に関わるビジネスが基幹業務に含まれている訳ですから。
一方で、雇用の非正規化の進行や、サービス業以外の分野における雇用の衰退は見事に当たっています。
このレポートの予想は「2015年」ですから、もし予想通りに進むとなれば、当面は転職し辛い状況が続くということです。
この先3年のサラリーマン人生を考える中で、転職も一つの選択肢に入れている方は、現状よりよほど優位な条件が揃わない限りは、慎重な行動が必要でしょう...いやはや何とも世知辛い。
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