仕事で追い詰められてしまったときに備えて出来る事

「今年の抱負(blog投稿予定など)」でお題をあげていた、「お仕事サバイバル」をテーマとする投稿も、いよいよ最後となりました。
最後のお題は「仕事で追い詰めらてしまったときに備えて出来る事」です。


■本当に追い詰められている時は、気合いを入れても逆効果

まずは、追い詰められたときのメンタリティについて考えてみましょう。
しんどくても多少でも希望の光があれば、修造botあたりに励ましてもらって気合いで切り抜けてみるのも有りですかね…

しかし本当に八方塞がりで夢も希望もないような状況で、それでも仕事に向かい合わなければならないような局面も、長い人生の中必ず一度は訪れるのではないかと思うのです。

そんな時は、気合いを入れてもかえってネガティブなマインドが強化されてしまい、逆効果になりかねないそうです。
マンガで分かる心療内科・精神科in渋谷 第50回「気合いを入れるほど、うつは悪化する!?」」に、そんなお話が書いてありました。確かにその通りだ・・・

http://yusb.net/man/611.html

このシリーズ、作者のノリ突っ込みがツボにハマりました。有名なサイトですのでご覧になられた事がある方も多いでしょう。

マンガでは、最低限の「とりあえず」出来る事から少しずつやってみる事を勧めていますが、本当にテンパっているときには、なかなか思い付く事が出来ないものです。ですから、普段からとりあえず出来る事を準備しておくことで、追い詰められてしまった時のダメージを最小限にするのです。


■きっかけを与えてくれる人との関係を作っておく(Netでも可)

自分の事を振り返ってみると、「はじめての企業買収」や「人間「システム監視マシーン」からの脱出」、「管理職の仕事とSE35才定年説」に書いた頃の自分は、その先の人生が見えず、まさに仕事に追い詰められ、煮詰まりまくっていました。
そんな状況から救われたのは、その時自分の周りにいた先輩や同僚等の仕事仲間に、自分では見いだせなかった将来への光を見つけるきっかけを与えてくれたからでした。こうしたきっかけがなければ、転職や仕事の進め方について会社と掛け合ってみる等のリアクションを取る事は出来なかっただろうな、と思えるのです。

なので、まずは自分の周りの人に毒を吐きまくってみましょう。勿論、話を聞いてくれた人には、後でメシをおごる等のフォローを忘れずに。

このようなときに相談する相手を選ぶのにはコツがあります。
あまりに距離感が近いと相手が自分と同じ目線でしか話が出来ず、何のきっかけにもならなかったりする事が多々ありますので、適度に距離を置いた関係の人に自分の辛い立場など毒を吐いた方が、自分とは異なる観点で話を聞いてもらえるのではないかと。
それでも毒を吐いて少しでもスッキリするのであれば、それはそれで良いと思いますが。

そんな丁度いい距離感での付き合いなんか無いよ!という方は、極論ではありますがネットでのコミュニティーもありですね。例えば2chであったり、yahoo知恵袋発言小町など、匿名掲示板なので辛辣な意見ばかり飛んでくるかもしれませんが、よくよく見ると本質を突いた内容だったりする事もあるでしょう。

気をつけなければならないのは、mixiface book等のソーシャルネットワークです。
これらのプラットフォームは実名でのコミュニケーションが前提となりますので、リアルな人付き合いに類似する使用感を持ちながら、登録アカウント間のリレーションを伝達路に、リアルな人付き合いではまずあり得ないスピードで、たちまち情報が拡散してしまいます。

万が一、仕事に関する毒を吐く中に守秘義務が課せられた情報が含まれ、これが意図せず拡散していたりした日には、目も当てられません。
気をつけなければならないのは匿名掲示板等でも同じですが、最近良くネット上で個人を特定されてしまうきっかけとして、ソーシャルネットワークへ登録されているプロフィールや投稿内容だったりする事が、メディア等を通して良く見かけられます。
ソーシャルネットワークへの書き込みは、匿名での情報交換よりもよほど気を使わなければなりません。


■自分の能力や、やりたい事を整理しておいて、辛いときには原点に返る

自分の経験から言えることとして、テンパって周りが見えなくなる前に、そもそも何で自分は今の仕事をしているのか、この先自分はどうなって行きたいのかを、「10000時間の法則と、己の器を知る事」等の方法を用いて自分の中で整理しておくと、追い詰められた時の心の支え、または心のなかでの割り切りの良い材料になります。

辛い時には「何で俺こんな事してるんだ?」等と思いがちですが、そのような時に、そもそも職場や仕事に関わる事になった動機や原点を振り返ってみれば、煮詰まる前に自分を見失わず、状況を打破する一助になると思うのです。

こう書くと、仕事に関わる事になった動機や原点について、何かしら高尚な事を考えなければならないと思い込んでしまうものですが、決してそんな事はありません。自分の心が折れてしまわないようにする為であれば、別にカネの為だけ、周囲にかっこつけたい、一旗揚げたい等のベタな理由でもいっこうに構わないのです。

逆に、自分の気持ちに正直になって考えないとあまり意味が無く、高尚な事を考えなければならないと思い詰めると、かえってそれがプレッシャーになって心が折れてしまうかもしれません。

もし、既に「このような事を考える時間が無いよ!」という状況まではまり込んでいた場合は、いっそ仕事をサボってしまいましょう。こんなとき自分は、有給ではなく「遅刻」してました。

例えば深夜残業してもまだ仕事が残っており、ホントは翌朝から定時出社した方が良さそうな局面でも心理的にもうシンドイ、無理!という時には、会社には「頭痛が酷くて動けない」と仮病を使って午後から出勤という荒技をかましていましたね。

午前中は主婦向けのワイドショー等をちんたら見つつ、勤め人にとっては非日常となる平日午前中の時間をまったりと堪能し、「笑っていいとも」が始まったら、遅れて出社する言い訳や、出社後に急いで片付けなければならない仕事を頭の中で整理し、「ごきげんよう」が始まる頃には、何とか頭の中の整理を終えて出社、などという事を良くやっていました。
何度もやってるとそのうちバレるので、決してオススメは出来ませんが。


■後戻りが効かない転職は、最終手段に取っておく

しかし、いくら周りの人に毒を吐こうが、自分の原点に立ち戻ろうが、一時的に仕事をバッくれようが、やっぱりノーフューチャー感が拭えず、このまま仕事を続けたら自分が潰れてしまう、という所まで追い込まれてしまう事も、現実にはあるでしょう。そうなると、もうその仕事から離れる位しか根本的な解決方法が無くなってしまいます。まぁ自分も、先に書いた3度の試練のうち、結果的に2度は転職をしている訳で。

そんな時に備えて、事前に部署異動や転職先のあたりをつけておきましょう。
社内異動であれば、予め上司や人事担当に社内異動の可否に関する可能性について探りを入れておくだとか、余裕のあるうちに転職サイトへレジュメを登録しておく等、普段は部署異動や転職に関して全くその気がなかったとしても、余裕が有るときにやれる事をやっておくと、その後自分が追い込まれた時にも「嫌だったらいつでもここから抜け出す事が出来るんだ」という後ろ盾があるだけで、ずいぶんと気持ちが楽になるものです。

そして、どうにもこうにももう駄目です、という時には、自分が潰れてしまう前に、事前に準備した異動・転職といった選択のオプションを行使すれば良いのです。

ただ、異動や転職は、一度行使してしまうと元の職場に戻る事が大変困難になります。
異動や転職により、その時点で追い詰められてしまった状況から一旦離れる事は出来ますが、異動や転職をした先が自分自身に取って良い場所かは、実際に異動先や転職先に行ってみないと分からず、下手をすればもっと酷い目に遭う可能性もありますから。

なので、異動・転職については、本当にそのオプションを行使して自分自身が後悔することが無いか良く吟味の上、最終手段として最後まで取っておきましょう。


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最後までお付き合い頂き、有り難うございます。これで、当初想定していた「お仕事サバイバル」をテーマにした投稿は一旦おしまいになります。今後もこのテーマに関連するようなトピックがあれば、随時追加はして行きますが、今回の投稿で一区切りにするつもりです。

当エントリを含め、これまでの転職履歴で得た経験から、仕事に向かい合う為に必要なテクニックや、メンタリティ・思いを抽出し、「お仕事サバイバル」のページにまとめました。
また、「お仕事サバイバル」のネタ元となる、就職からアラフォーの現在に至るまでの8回に渡る転職履歴について、「転職履歴」のページにまとめています。 

これまでの投稿が、ご覧頂いた皆様のサラリーマン人生を生き抜く上での一助になれば幸いです。